ナイスハート
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 私たちが運営する「おいどん市場」は、生産者が直接持ち込まれた商品を販売する直売所形式をとっていますが、そのなかで10以上の障がい者施設や福祉作業所の方が各自の商品を持ち込み、販売を行なわれています。  障がいを持つ方も商品の搬入を行われますが、いつも元気の良い挨拶をいただき、新鮮な野菜や豆腐、パンなどの商品を並べていかれます。商品自体の数はそう多くありませんが、丁寧に作られていますね。 直売所の利点は、少量から販売ができることに加え、お客様の顔が見えることです。自分の作った商品がどのようにお店に並び、お客様に買われてゆくかを見ることができるのは、普段施設の中だけで作業をされている方にとっても新鮮な体験になるのではないでしょうか。 また、購入者の方にとっても、作られた方の顔が見えることは商品に対する安心や信頼につながります。 しかし自由に販売できる一方で、直売所には他の生産者が出品する同じ品目の商品が並ぶこともあるので、お客様に購入していただくために各自で工夫することもまた必要になってきます。 例えば、営農指導を受けて生産する品目を変えてみたり、生産の時期をずらして販売をしたり、売り場に案内のポップを置いたりすることも有効でしょう。 また、私たちも時々フェアを行って、障がい者施設の方に期間限定で直接出店をしていただくことがありますが、将来的には各施設が協働して商品を販売するようなフェアを行ってみるのもいいのではないでしょうか。 そのような生産努力や販売改善を行っていかれることが、売上につながり、障がいを持つ方の生活向上にもつながるのではないかと思います。生産者とお客様をつなぐ私たちの仕事が、そのサポートになれば嬉しいですね。JAグループ鹿児島の情報発信拠点「たわわタウン谷山」内にあるAコープ谷山店やおいどん市場谷山館の店長を務める。購入者と生産者の架け橋として楠元 芳大楠元 芳大くすもと よしひろおいどん市場谷山館おいどん市場の搬入の様子。おいどん市場の店内。野菜や花、パン、お菓子など、様々な商品が並べられている。21

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